日中友愛エンタメ大使(自称)の小松拓也です。

先日横浜東ロータリークラブで卓話させて頂いた内容をまとめた記事になります。

 

前回までの記事でお伝えして来た何故中華圏で台湾や香港が重要拠点なのか?日本人が知らない中国事情②映画産業から見る中国の世界戦略③の両方の記事と合わせて読んで頂ければこの記事でお伝えしたい内容への理解が深まると思いますので、ご興味のある方は是非そちらにも目を通してみてください。

 

爆買い現象の体験から日本人が本気で考える未来の在り方

さて、前回の記事では中国が国を挙げて自国の文化産業の発展と諸外国におけるマーケットの拡大に力を注いでいる様子及び、中国国産ブランドの強化に努めている実態をお知らせしました。

 

今でこそHUAWEIなどの中国メーカーの認知度が日本でも高まっていますが、一昔前ならば中国メーカーや企業の名前を1つも知らないという日本人の方が圧倒的に多かったのではないでしょうか?

台湾の鴻海が日本のシャープを買収した事例を含め、目まぐるしく変化する世界情勢の中で、日本企業の世界での立ち位置や在り方にも変化が生まれている現状です。

 

日本のメディアではことあるごとに「モノ作りの日本」や「日本の技術力」といった単語を多用していますが、そのような「あらゆるモノ作り」を一括りにしたような表現を業界や業種を問わずに強調するメディアの在り方には個人的に危機感にも似た感情を抱くことがあります。

 

20世紀後期の世界情勢及びその中で日本が抱いていた資本力や生産力は間違いなく世界の中でも屈指の存在だったでしょうし、東アジアの国々との技術力には少なくとも現在よりも大きな差があったことと思います。

ですが現在の世界情勢の中で日本が置かれている状況に加え、アジアをはじめとした新興国の国々の成長を目の当たりにする中で、現在は日本ばかりが諸外国の中で必ずしも突出したモノ作りの技術力に長け、優位性を抱いているわけではないことを我々日本人は冷静に受け止めていかなければならないと感じます。

(もちろん日本が現在でも世界に誇れる秀でたモノ作りの技術を抱えている産業や業種はまだまだあると思いますが、その上で同時に世界情勢や諸外国のライバルの成長や飛躍を客観視すべきと考えます。)

 

特に時代の潮流であるハイテクやAI関連の分野ではアメリカや中国に日本は溝を開けられている状況だと言います。

 

 

キャッシュレス化が意味する時代の変化を考える

また、中国や韓国をはじめ、ヨーロッパの国々ではすでに電子マネーとスマホ決済を利用したキャッシュレス化が進んでおり、この分野で日本は先進国の中で大きく出遅れていますが、実はアフリカのケニアでもキャッシュレス化が相当普及していると言います。

 

アフリカの国が日本よりも電子決済の分野で先を走っているのですよ?

20世紀ならばとても考えられなかったことです。

 

お金の常識が変わるということはモノ作りやサービスの発展や変化にも直結する問題です。

これまでの常識が今後ことごとく変化していく可能性があるということです。

 

人類の歴史が貨幣や紙幣の発明により物や人の交流方法を大きく変化させ、その都度新たな産業を興して来たことは広く知られていることですが、「お金の在り方や常識」が変わるということはそれだけ大きな変革を国や社会にもたらすことを意味します。

 

例えば中国はキャッシュレス化されたことでそれまで国内で大きな問題として存在していた偽札問題が解消されました。

また、信号無視や万引きなどは常に監視カメラによって監視されている上に、AI技術の進歩により違反者は一瞬で顔認証によって人物を特定されるようになりました。

 

そういった個人の経歴は電子決済やあらゆる電子サービスとも紐付いている為、悪いことを行なってしまった人間は便利なサービスを受けることが出来なくなってしまうというペナルティを与えられるのです。

 

結果的に中国では近年犯罪が激減しています。

2017年発表の統計では暴行罪が2012年から比較して51.8%減少し、重大交通事故の発生率は43.8%減少しています。

 

もちろんこういった状況からは必ずしもプラスの側面ばかりが生まれるのではなく、監視社会に対しての個人のプライバシーの在り方や道徳、倫理などの問題も発生する為、そういった負の側面も合わせて考慮していかなければなりません。

ですが今回この記事では敢えてその問題をスルーさせてください。

 

伝えたい趣旨がズレてしまいますし、そもそも時代の潮流や技術革新の流れは止められません。

日本は今年がキャッシュレス元年だと呼ばれていますが、世界の潮流を日本が後追いし始めた以上、いずれにしても今後日本は様々な新しい問題に直面していくことになります。

 

歴史上、お金の形や在り方が変わる際は必ず大きな技術革新を人類はたどって来ました。

我々は現在、まさにその節目を生きているのです。

 

日本のモノ作りは優位性だけを世界に向けて謳う時代は過ぎた?

また、日本の未来を考える上でもう一つ日本人が深掘って考えていかなければならない問題として、かつて「世界の工場」と呼ばれた中国が現在高い生産技術と職人を多く抱える国と化している実態です。

世界中のメーカーの下請けとして名だたる企業のブランド商品を大量生産して来た中国は現在高い生産力と優秀な技術者&職人を多数抱えるようになりました。

 

現在中国はその高い技術力を持った各種職人達を中国国産ブランドの強化と発展に充てる政策へ舵取りをしています。

恐らく数年後には中国企業や中国の職人がモノ作りをした製品や商品が世界で中国ブランドとしてその価値や需要を高め、現在以上に「モノ作りとしての日本」のお株を奪っていく状況に移行していく可能性も我々は視野に入れておかなければなりません。

 

こういったモノ作りに長けた中国のような国々が自国ブランドの開発に成功していく事例や潮流は今後将来的に東アジアに広がっていく可能性があると我々日本人は未来を見据えて考えていく必要性があります。

 

世界の工場の役割を終えた中国が現在自国ブランドの開発と発展に尽力しているように、かつて中国に集まっていた日本を含む先進国の企業の生産の拠点は近年タイやカンボジア、インドネシアなどに移行しています。

そのようにモノ作りの需要が高い地域がモノ作りの技術や生産性を向上させるノウハウを蓄積していくのは至極当然のことであり、「モノ作り」の技術水準の差が日本と諸外国とで埋まりつつある現実は避けようがないのです。

 

少なくても業種や産業によっては日本のモノ作りに必ずしもアドバンテージがあるとは言えない時代に突入しているという事実を日本人が客観的に捉え、その上でどのように日本の優位性を未来に築いていくのかを考えていかなければならないように思います。

 

品質のクオリティの高さだけが商品の魅力なのか?

さて、我々が日本の未来と向き合う際、近年世界情勢や世界の潮流が大きく変化している状況に加え、日本国内の諸問題にも目を向けて考えてみると緊急性を感じる問題に直面させられます。

 

その中でも芸能界から見る中国市場!横浜東ロータリークラブにて卓話!①で取り上げている日本の人口減少や労働人口の低下問題は「 日本のモノ作り」の在り方に直結する大問題と考えねばなりません。

当然ですが職人や技術者などの後継者不足や減少問題、生産量の低下、国内の市場規模縮小、それらに伴う日本ブランドの低下などといった可能性が高まっていくと考えられます。

新興国のモノ作りの生産性や技術力が向上傾向にある一方、日本は現在のモノ作りの在り方そのものを見直していかなければ現在と同じ水準のサービスや日本ブランドの世界シェアを保つことさえ困難になっていく危険性すらあり、世界における日本ブランドの地位を今後も高い水準で保とうと考えるならば熾烈な国際競走に勝ち続けるサービスの差別化やブランド力の更なる向上が求められるでしょう。

 

機械やロボット、AIなどの技術向上と共に、今後の時代は良質な商品や製品をより均一的に世界中で生産可能とする時代を迎えようとしています。

 

国や企業を問わず性能や機能が高い商品が世界の市場に並んでいるのはもはや当たり前のようになり始め、インターネットではアマゾンなどの越境ECサイトを利用すれば世界中の商品が簡単に誰でも手に入る時代です。

 

爆買い現象や日本コンテンツの人気を掘り下げる

 

ところで日本では中国人の爆買い現象が近年顕著になりました。

 

最近はモノからコト消費にその傾向は移っているというものの、日本の観光市場にとって中国人が最も消費を生んでくれる常連客であることは言うまでもありません。

また、2019中国市場最前線!上海バレンタインイベントレポの記事でお伝えしているように、最近はオフラインだけではなく越境ECサイトを通じたオンラインでの爆買い現象が過熱化している状況です。

 

何故、日本の商品はこんなにも人気が高いのでしょうか?

そしてその人気は果たしてあとどの程度続くのでしょうか?

 

 

次回のブログでは爆買いにエンタメがもたらした側面と、今後の日本ブランド構築にヒントになる視点をお伝えしたいと思います。

 

引き続きどうぞお楽しみに!

 

 

 

 

 

芸能界から見る中国市場①!横浜東ロータリークラブにて卓話!

芸能界から見る中国市場②!何故中華圏で台湾や香港が重要拠点なのか?日本人が知らない中国事情

芸能界から見る中国市場③!映画産業から見る中国の世界戦略

芸能界から見る中国市場④!爆買い現象から読み解く未来の日本の在り方