台湾、香港、中国本土など中華圏での仕事歴20年
(うち半分の10年は中国暮らし)
自称!日中友好大使の小松拓也です。
ここ数回の記事では日本の芸能人やその卵たちが中国本土で芸能活動を展開する際に参考になるであろう内容を共有させて頂きましたが、今回の記事ではその対象を再び「中華圏」に戻したいと思います。
その中から今回のテーマは「香港」芸能界についてです。
香港の芸能界とは?
過去の記事でもご紹介してきた通り、香港や台湾という中華圏の都市は、中国本土におけるエンタメの影響力がすさまじく強大です。
更にカテゴリーを細分化するならば、台湾は中華圏の音楽界での発信力が最も強大で、香港ならば映画界への力が最も強いといって過言ではありません。
中国映画の出演料は一本10億円近く稼ぐスターもいる!中国芸能市場は日本の数倍?で台湾や香港芸能界の影響力がもたらす中国本土への影響力は減少傾向にあると説明しましたが、それはあくまで絶対数の問題であって、台湾・香港のトップスターたちに上記は当てはまりません。
2000年代までは台湾や香港で活動している現地芸能人が中国本土で活動を行う場合、「活動の拠点が台湾・香港である」ということが無条件でステータスになった時代があったんです。
でもすでにその絶頂期は過ぎ、効力は衰えつつあります。
かと言って、これが有名な台湾の歌手や香港の映画俳優、監督や脚本家などにも当てはまるか?というと全く違います。
台湾や香港で一流のエンターテイナーたちは、現在の中国本土においても絶大な知名度や人気、影響力を誇りますし、中国芸能界全体のトップスターの顔触れを見ても大半は台湾・香港地区出身のスターが占める現状です。
近年、中国映画市場や芸能市場がとてつもなく大きくなっているという話はこれまでにもお伝えして来ましたが、蓋を開けてみると俳優や監督の顔触れの多くにも台湾・香港人が関わっているのです。
このベーシックな基礎知識を共有させて頂いた上で、今回のテーマである「香港芸能界」に目を向けてみましょう。
香港映画はアジアエンタメを牽引してきた大きな存在は今も変わらない
香港は前述した通り、映画産業が盛んで優秀な作品や俳優、監督を世界に沢山輩出してきたことは周知の事実だと思います。
その評価は中国本土においても同じで、中国本土の映画ファンは長い間、香港映画を観て育って来たという人口の割合も決して低くありません。
映画産業が著しく発展した近年の中国においてもこのアドバンテージは揺らぐことがなく、2016年春に中国歴代興行収入No.1となる600億円超を記録した『美人魚』のチャウシンチー(周星馳)監督をはじめ、『レッドクリフ』のジョン・ウー(呉宇森)監督など、彼らは皆香港出身の映画人なのです。
彼らの多くは近年、活動の拠点を香港ではなく中国本土に置いている映画人が多数を占めますが、仕事の活動だけは中国本土へ渡り、それ以外の時間は香港で過ごすというスタイルの著名人も少なくないのです。
また、彼らが関わる映画の多くは、資本は中国から得て、監督や脚本、製作は香港人が作っているという座組みの作品が主流です。
つまり、極端な言い方をしてしまえば箱は中国映画だとしても中身は香港映画!というような作品も多いわけです。
(厳密に言えば、表現方法や描く内容に規制の強い中国映画は脚本の内容を政府機関が精査し、その審査を通過した作品しか製作を認められないことや、中国本土の役者の割合が高くないと撮影が許可されないなど、香港映画とは製作する基準が異なるため、一概に香港映画と中国映画が同じとは言えません。)
香港の映画監督や俳優の中国映画界における存在感や影響力の強さはまだまだ健在で、仮に日本人がこういった方面に人脈を開拓出来るならば、香港芸能界から中国本土の芸能界への扉を開いていく!という可能性もゼロではないでしょう。
香港は小さな都市ですし、芸能界も日本や中国本土と比べても割りとコンパクトなサイズ感なので、人によっては人脈構築が大きなハードルとならない場合もあるでしょう。
次回の日本人が活動するなら台湾はタレント、香港はモデルからが入りやすい?の記事では、香港で活動する上で活動の幅を広げ、人脈構築に繋げやすいルートの開拓を皆さんと一緒に考えていきたいと思います。
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